ギターに響く近代 第六回:踊らなくなった踊り――ダウランドの音楽肖像画――
第五回までは、元々は踊りの伴奏楽器であったリュート、そしてギターが、その後次第に独立し、いつの間にか踊られない、それにもかかわらず踊りの形式、つまり舞曲の形式をもつ多く器楽曲を生んでいく過程を追跡してきました。続く第六回目では、すでにご紹介したエリザベス朝の作曲家、ダウランドが、島国イギリスの少し遅れた、そして独特のルネサンス文化を背景に、ガリアルドやバヴァーヌといった舞曲の形式を借りて、自身のパトロンや友人の肖画画、さらには自画像をも描き出そうと試みていたことについてお話しします。
ここではまた、ルネサンスからバロックに向かう過渡期に生きたダウランドが、文化史あるいは芸術史において占めていた位置とその意味について、例えば絵画など他の芸術ジャンルの趨勢などとも比較しながら、〈近代〉を特徴づける個人の内面への注目と芸術との関わりについても、さまざまな角度から考えていきたいと思います。
講座動画:
ギターに響く近代 第六回:踊らなくなった踊り――ダウランドの音楽肖像画――(その1)
ギターに響く近代 第六回:踊らなくなった踊り――ダウランドの音楽肖像画――(その2)
ギターに響く近代 第六回:踊らなくなった踊り――ダウランドの音楽肖像画――(その3)
副教材動画(曲と解説):
6-1 G. Sanz: Pavane, J. Dowland: The King of Denmark’s Galliard.
6-2 J. Dowland: Master Piper’s Galliard, J. Dowland: Earl of Essex’s Galliard.
6-3 J. Dowland: Melancholy Galliard, J. Dowland: Lachrimae Pavan.
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キーワードと楽譜(PDF):資料ダウンロード
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