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「電気通信大学の黎明期」


序:電気通信大学の黎明期の研究
  • 世界最初のプリント配線の回路
  • 自由闊達な雰囲気
  • 技官や卒業生のネットワーク
  • 大学の研究

  • 機器分析の時代を牽引した電通大
  • NMR分光
  • レーザー分光
  • 質量分光のインビーム
  • 電子顕微鏡

  • 世界最初の電波時計
  • 凧型アンテナ
  • 高山の電波通信・地下探査

  • 真空管から固体素子へ
  • 半導体電子素子の研究

  • 超伝導回路の研究

    南極観測と雪原の電波の吸収

    電通大の宇宙研究

    各学科の歴史

    わが国初のNMR分光

    日本のレーザー分光も電通大

    日本最初の電波時計は電通大での発明

    星間空間実験装置




    (2) <<電通大の黎明期(3) >> (4)



    世界最初の電波時計



    開学と同時に始まった研究の中から、ロラン航法やNMR以外のいくつかをあげましょう。

    現在「電波時計」として市場に売り出されているのは年号が平成になったころ西ドイツで発明され平成5年ころから日本で売り出されたものですが。それより40年ほど前に電通大の菅野研で発明され、国際電気株式会社で発売された電波時計があったのです。原理は少し違いますが、フィルターという音波や電波のきわめて狭い領域を取り出す技術の持ち主だった菅野先生がNHKの正午の時報の音を聞き分けて時計の針を一点に揃えた電波時計を1950年ごろに発明し、これを国領にあった国際電気が実用化したものです。売り出したときの国際電気の株価がストップ高になったこともあり、1968年の「暮らしの手帳」誌で“お勧めしたい時計に”この時計が高く評価されて掲載され、また1973年の大阪万博の「将来の明るい日本の生活」には未来社会の携帯電話・ファーストフード・缶コーヒーとともにこの「電波時計」が紹介されていました。第3話「世界最初の電波時計」にあります。

    凧型アンテナ.・高山の電波通信・地下探査

    黎明期には将来テレビの時代になるというので広帯域のアンテナが必要として細長い菱形の金属網を曲げた凧型アンテナを考案し、特許にしましたが、すぐにアメリカ大手のRCA社がこれを買い取ったということです。 またマナスル登山など高山における電波伝搬の機器やシステムの膨大な研究、電波を使う地下探査の研究なども進められていました。


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