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展示案内(1)
我が国最古の高分解能NMRの磁石(MRIのルーツ)
高分解能NMRの磁石(1)
高分解能NMRの磁石(2)
高分解能NMRの磁石(3)
高分解能NMRの磁石(4)
病院で使われるMRIや化学・薬学など分析機器で使われているNMRのそもそものルーツは、ここ電通大のこの磁石なのです。
敗戦直後の物資のない頃、できたばかりの電通大の一年後に作られた磁石は大学院4年から助教授になったばかりの藤原鎮男が学長の寺沢寛、東大の茅誠司、東芝の和田重陽らの協力でつくりあげたものです。(詳細は
「電通大の黎明期(2) 機器分析の時代を牽引した電通大」
参照 )
NMRの微小な高週波電波の検出装置は、無線講習所出身で卓越した技術の持ち主の林昭一が理学第二講座の助手となって、まだだれも聞いたことも見たこともない測定器を作り上げ、水素、フッ素、臭素、インジウム、ナトリウム、銅、コバルトの原子核の磁気能率(磁石としての強さ)を測定する。コバルトの測定では同じ原子核が化合物の違いによって二つの値を持つこと(のちに化学シフトと呼ばれるようになる)を発見。また銅の値は、米国原子力委員会に登録される。藤原は当時NMRを化学に応用しようと世界の研究者が集まっていたイリノイ大のグトウスキーに招かれます。
1955年帰国後NMRの化学への応用に電通大は中心的役割を担います。この当時に大学院生や助手として電通大にいてその後NMRの普及に活躍した関係者は藤原(東大)、片山(東大)清水博(東大)、荒田洋治(東大)、山口一郎(上智大)はそれぞれの教授になり、林は東大、理研、日本電子のそれぞれNMR室長で、理研は電通大出の鵜沢洵が林の後を継ぎ、初期の装置から最先端のNMRまで装置について鵜沢の右にでるものがないほどでした。また国内の高分解能NMR討論会も藤原がそして、その後は荒田が中心になって活動をつづけたのです。また若手の化学者・薬学者へのNMRの普及活動も電通大を中心におこなわれました。
[ 関連リンク ]
荒田洋治のブログ「NMR50年I」:神々の時代
大学院の博士課程に進学した昭和35(1960)年頃,ふとした切っ掛けでNMR(核磁気共鳴分光法)と出会い,そのまま現在まで,NMRを友として50年過ごしてきた。
荒田洋治のブログ「NMR50年II」:日本におけるNMRの黎明期」
電気通信大学 UEC コミュニケーション ミュージアム 第7展示室 に1台の電磁石が展示されている。
電気通信大学コミュニケーション・ミュージアム第7展示室友の会
東京都町田市玉川学園6-3-100
UEC Museum of Communications Exhibition Room#7 Associates
e-mail:
uecmuse7@muse.or.jp
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