深沢レポート
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マヤからの報告2(由紀)
ホンデュラス〜南ベリーズ
1995年9月(準備中)
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『マヤ神殿とその壁面装飾』
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北ベリーズ〜グゥアテマラ、マヤ紀行
深沢武雄
7. サン・エステバン
地図で見ると、サン・エステバンは、オレンジ・ウォークから約15キロ程北東に進んだところにある。陸路をセロスに向かう場合は必ず通る場所でもある。そこで、コロサルから再びオレンジ・ウォークの市街に戻り、ニューリバーにかかる木造の橋をひとつ渡って再び北に向かって走り続ける。しかし、行けども行けども周囲はサトウキビ畑ばかりでいっこうに遺跡らしい場所は見えてこない。ただ、そのサトウキビ畑の中に時々マウンドに似た木立の盛り上がりが見え、もしかするとこの付近が遺跡の始まりかとも思いながら走った。
しばらくすると、途中に集落があり、そこの住民に聞いてみると、どうやら先に見たサトウキビ畑の木立の周辺がサン・エステバンの遺跡といわれている場所らしい。住民の誰もが遺跡については詳しく知らなかったが、この先の畑の中に小高い丘が幾つかある。他には遺跡らしいものは何もないし、聞いたこともないということだった。住民の言葉は、にわかには信じ難いものがあるが、そこでは、それ以上深く追及しないことに決め、とりあえず先に通り過ぎたあのサトウキビ畑まで戻ってみることにした。
サトウキビ畑は、焼畑の最中だった。車を止めてよく見ると、その周囲には確かにマウンドらしい木立の盛り上りが幾つも散在している。私たちが上ってみたのは中でも一番形のはっきりした小丘で、その頂上付近の穴には、わずかではあったがマヤの遺構と思える石灰色の地層が見えた。とは言え、この小丘が地図にあるサン・エステバン遺跡の一部であるという事は、まだ確証を得たわけではない。本当は、この奥のどこかに、もう少しまとまった形の遺跡があったのかも知れない。しかし、ここでは、とりあえず、この小丘付近をサン・エステバン遺跡としておくことにする。
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