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■ 展示案内
核磁気共鳴(NMR)分析の研究
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    カイトアンテナの研究



    展示案内(9)


    カイトアンテナ(新型超短波広帯域アンテナ)の研究


    [写真] カイトアンテナの再現
    本学黎明期の1950年代、無線機器学研究室で研究していた岡村史良(故人)は独自のアイデアで超短波広帯域アンテナを開発した。当時は、1953年に日本で本格的なテレビ放送が開始されテレビ受像機の普及が進むと同時にテレビ受像のためのアンテナはテレビ普及のための重要な構成要素であった。

    テレビの受信のためには、従来の音声放送を主としたアンテナよりはるかに広帯域(受信できる周波数の範囲が広いこと)であることが必要であった。 このためのアンテナとしては、既に双円錐アンテナ、魚雷形アンテナ、扇形アンテナ等が開発されていたが、いずれも構造的に製作困難であるとともにインピーダンスの整合器が必要であった。

    [写真] 開学時の目黒校舎の鳥瞰図
    当時、目黒にあった校舎の研究棟2階の小さな研究室で研究を進め、試作アンテナの測定は廊下を使って実施した。当時のアンテナ製作にあたった卒業研究の学生たちは、形が正月に挙げる「凧」に似ているのでカイト(Kite)アンテナとよんでいた。 この研究により試作されたアンテナは、300MHzから700MHzまでほぼ一定のインピーダンスが得られ、その値は300Ω付近であった。

    この成果により取得した特許は、後にアメリカの無線機器メーカーであったRCA社の希望で同社に売却されたという。結局、日本でもアメリカでも商品化されることが無かったが、黎明期の電気通信大学の研究成果の再現を試みたのがここに展示されているアンテナである。尚、この製作は、下記に依拠した。

    (1) 文献  岡村史良・角田 稔 ; 新型超短波広帯域アンテナ、学報7号、1955
    (2) 角田 稔 氏(元学長)とのインタビュー、2010年11月







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