由紀レポート
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    『マヤ神殿とその壁面装飾』
  • 第1巻(プウク篇)
  • 第2巻(ベリーズ篇)
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  • マヤの遺跡を訪ねて(Sep.28-Oct.12,1995)
    深沢由紀

    3. コパン遺跡/10月1日(日)

     8時から遺跡で写真を撮るために、6時に起きてComedor(食堂)に行った。父親はトーストとコーヒーというAmerican Breakfastをたのんだが、私はなるべく珍しいものが食べたかったので、Continental Breakfastというのをたのんでみた。コーンでできたパンと、スクランブルエッグ、サワークリーム、小豆をすりつぶして塩あじを付けたもの、キュウリがでてきて、パンに具をのせて食べた。どれもかなり塩あじが濃かった。小豆は日本では甘くして食べるので、しょっぱい小豆は妙な感じがした。とうもろこしでできたパンは、ぽそぽそした感じでにおいが香ばしかった。

     遺跡に向かう途中で、私は馬を借りた。昨日みたいに暇なのは嫌だったので、午前中は別行動をとることにしたのだ。馬は3時間で1500円くらいだった。前から馬に一人で乗りたかったので、一人で乗ることには抵抗がなかった。私が乗った馬は白のサラブレッドだった。けっこう背が高かったので、乗るのにはじめ苦労した。馬の動かし方を教えてもらって、まずは遺跡に向かう道をまっすぐ進んでいった。馬はゆっくり歩いていて、暴れるという心配はなかった。それでも慣れてくると私は物足りなく感じ、どうにかして速歩きをさせようと、おしりをたたいたりしてみた。たまに速くなるがすぐにまたゆっくりになってしまう。暑いからやる気がないように見えた。遺跡の前を通ったらDanielがいたので"Hola!"と挨拶をかわした。しばらく乗っていると、膝が痛くなった。馬に乗るとお尻が痛くなりそうだと思っていたがそれはなく、私は膝が痛かった。ただのろのろ歩いていてもつまらないので、走らせるようにお尻をずっとたたいていたら、急に小走りになった。馬が小走りすると私の体も一緒に跳ねたので、今度はお尻が痛かった。最初焦ったけれど、動揺せずに姿勢を保っていれば飛び跳ねても平気だった。でも馬はしばらくするとまた走るのをやめて歩きだした。私は馬になめられているのかしら、とふと思った。2時間くらい馬に乗ってうろうろして、同じような景色にそろそろ飽きてきた私は、早めに馬を返して、町でみやげもの屋を見てまわることにした。店では、この地方独特のカラフルなしま模様のショートパンツや、友達にあげるアクセサリーを買った。

     ホテルに戻ってショートパンツに着替えてから、待ち合わせの12時半に間に合うように遺跡に向かって歩いた。一人で歩いていると、私と同い年くらいの男の子が声をかけてきたので、挨拶をしたらずっとついてきた。その男の子もやはり英語がわからないので、私のつたないスペイン語でどうにか会話を続けていた。しばらく2人であるいていると今度はその男の子の知り合いのおじさんがついてきて、馬や遺跡がどうのこう言っていた。どうやらそのおじさんはガイドのようだった。とりあえず父親のところに行かなければならなかったので、遺跡に入っていくとDanielがいて、いっしょに父親をさがしてくれた。父親を見つけたらまだ写真を撮っていた。町からついてきた男の子はずっといっしょに待っていた。写真が撮り終わってやっと昼ご飯を食べに行くことになった。Comedorの前にはさっきのガイドのおじさんがいて、また馬のことを話していた。 父親ももう一つの遺跡に行きたかったので、そのおじさんをガイドとして雇うことにした。遺跡は少し遠いので馬を借りて行くことにした。

     おじさんと男の子含めて4人で軽く食事をして、すぐに次の遺跡に向かった。馬は3匹借りて、私と父親とガイドのおじさんが乗り、男の子は歩いていった。今度私がのった馬は茶色い子供の馬だったので、背が低かった。遺跡公園の他にはSapasという山の上の遺跡とSapatrasという遺跡があるそうだが、まず初めにはSapasに向かった。父親は馬に慣れていないので、うまく馬を操ることができず、男の子がリードしていた。途中、川を渡ったり、急な坂を登ったりと、まるでジャングルの探検隊のようだった。Sapasにあったのは、蛙の形をした石で、遺跡としてはたいしたことのないものに見えたが、普通の観光客は見ることのないものなので、その点で貴重な体験をしたと思う。それでも、かなり高いところまで登ったので、Copanを見渡すことができた。

     Sapasから次の遺跡に行くために、近道を通ろうとして大きな川を渡ることになった。しかし、流れも急だし、深さもあったので馬が流されそうになってしまい、途中で引き返した。それで結局もう一つの遺跡には行かずまた遺跡公園に戻ることにした。公園にはいつものようにDanielがアクセサリーを売っていた。明日はもうCopanを離れるので、彼からいくつかブレスレットとネックレスを買った。そして私は父親が写真を撮る間、公園のCafeteriaで休んでいた。そこで働いている女の子が話しかけてきたので、片言のスペイン語で会話を楽しんだ。

     ホテルに戻ってしばらく休んでから、おみやげ屋をまわり、昨日と同じレストランで夕食を食べた。今度はパスタとスープとサラダとデザートにココナッツプリンを食べた。ホテルに戻ってシャワーを浴びていると、外でバンド演奏が聞こえた。ラテン音楽を演奏する楽隊がレストランで演奏していたのだ。少しうるさかったが、疲れていたのですぐに眠ってしまった。


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