Caracol ラマナイ

遺構解説 カアナ神殿

 マヤ語で「空界」を意味するカアナの名が付けられている。ピラミッド型の建造物であり、高さは42メートル、底部は100×120メートルもある。上下2段の構造をもち、一段目の上面、つまり全体構造でいえば、ピラミッドの中腹部には部屋構造が見られる。これらの遺構は北、東、西の3辺に限って認められたが、北側のもの、すなわち正面部分により複雑な構造物が建てられた(B14、B15)。B14とB15は、東西に細長くのびる縦並びの部屋群であり、疑似アーチ型屋根をもっていたと推測される。正面の階段がこの建物の列を突っ切るように作られているが、おそらくこの部分に関しては、アーチ型の屋根があったろう。つまり広場から階段を上り、ピラミッドの中腹部分で、アーチをくぐり抜け、さらに上の基壇へ上っていったのだと考えられる。最上段には、B18、B19、B20という3つの構造物が作られたが、あまりに高い場所にあるため、広場を挟んで向かい側にある遺構B5にでも上らない限り、地上からは見えない。


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